機竜婚礼TRPGドラグブライド 試行世界3412記録 0-0
第一章 六月の邂逅
第二章 ただ一度の夏
第三章 終末の日のすごしかた
第四章 真夏の夜の運命
最終章 夏の終わり
これはサークル「どらこにあん」様製作のTRPG「機竜婚礼TRPGドラグブライド」のリプレイ小説です。
物語る機会を作り出してくださったどらこにあん様、そして共にプレイしてくださったQさん、うさたーんさん、GMの巻布さんにこのリプレイを捧げます。
機竜婚礼TRPGドラグブライド 試行世界3412記録 0-0
これはサークル「どらこにあん」様製作のTRPG「機竜婚礼TRPGドラグブライド」のリプレイ小説です。
物語る機会を作り出してくださったどらこにあん様、そして共にプレイしてくださったQさん、うさたーんさん、GMの巻布さんにこのリプレイを捧げます。
これは「卓ゲ箪笥 Advent Calendar 2023」44日目の記事です。
去る2024年1月13日に行われた聖杯戦争TRPGにおいて、私はある神霊を用意しました。
彼は本当に偉大な神様だったため、それにふさわしい格が必要であると私は考えました。
首をひねっている私にGMが告げました。それならサプリメントを作ってしまえばいいじゃない。
サプリメントあれ。主は云われた。そしてサプリメントがあった。
というわけで、自分の作ったサプリメントのデータについて自分であれこれ言っていく記事になります。
Q.要するに?
A.ジョーク記事だよ! これだけ読んでも意味はわからないと思います。
ちなみにこれを書き始めた時点でまだ2023年の12月16日なので、これは2023アドベントカレンダーの一部ということになります。なりませんか?
現在午前9時。では始めていきます。
★☆☆☆☆ よくわからない、使い道があるのか不明
★★☆☆☆ できればあんまり採用したくない
★★★☆☆ ビルドがあっているなら積極的に採用したい
★★★★☆ ビルドの中核をなすスキル
★★★★★ ただ強い、どんなときでも採用を考えていい
1,制作者本人の主観なのでなんらかの錯誤が発生していると思われます
2,Ver.1.0のスキルを前提にしています。これは嘘。本当は作成途中のデータを見てコメントを付けてるだけです。
3,三次創作の四次創作です そろそろわけわからなくなってくるな
4,わけわからんサプリメントを突然作ることを許してくださった本家本元に敬意を。型月には顔向けできんかもしれん
5,宝具効果を取得条件の前提としているのでアッパー調整です
・対魔力(1)~(4)
★★★☆☆~★★☆☆☆
本家から更新された点は取得制限に詐が入っていることだけの王道スキル。
王道過ぎていじる余地がない。1はMPコストがない点も含めてこれ系では最上位のスキルだが、2以降はビルドと相談。
ただ固くなるだけなので枠がないことも多々。
・単独行動・偽
★★★★☆
もっとも安く遠距離接触射程を得る手段。これを前提としたビルドが考えられるほか、ただ交流をしたいというときにでも採用できるので(そんなプリテンダーがいるかはともかく)星4つ。
後半のインクのしみもプリテンダーならほしいことがあるかも。
難点は遠距離接触という行動が他の情報系スキルに大きく差をつけて強力というわけではないこと。あと対魔力4と重ねてとっても二回令呪を無視したりはできないので気をつけて。
・騎乗・偽
★★★★★
ライダーのクラス特性のオルタナティヴ。ライダーのそれより1段階強いが、コストがかかる点と1マス射程には使用できない点で緊急停止等とシナジーが失われているので良し悪し。
自分で水場を置いたりしてもいいし、単純な移動系スキルとして使っても十分パワーがある。
・陣地作成・偽
★★★★☆
マイナーで使え、自身の魔力に依存と強いことしか書いてない。魔力Aのサーヴァントなら全ステータスAも夢ではないが……使用3回以下で終わるなら普通にステータスを取ったほうが強いのでビルドと応相談。
相応のMPを消費するため、バフだけではなく回復なんかの補助として使うか、MPの補助を用意するかのどちらかを要求する。
・道具作成・偽
★★★☆☆
わあ! これは実際道具作成です。
本家道具作成より強い場面はあんまりない。
・気配遮断・偽
★★★★☆
同盟が組めているなら本家の気配遮断より明確に強く、そうでないときは明確に弱いスキル。
他に盾がいるなら/端役がいればなど前提を必要とするが、1ラウンド目はほぼ無敵と言っていいのでハマったときの爆発力は他の追随を許さない。
・狂化・偽
★★★★★
本家も強いのでこちらも強い。当然だね。
ダイス数とダメージはトレードオフの関係にあるので、EXを取るかはよく考えて。
偽なのに本家より安定しないとかマジ?
HPリソースは用意するのがMPより大変なぶん安いので、HPを用意できる相方がいるなら無的存在になれる可能性を秘めている。
・忘却無効
★☆☆☆☆
とりあえずこれを必要とする場面はいまのところ存在せず、今後も存在するかはわからない。
リストにあるだけでプリテンダーはプリテンダー同士で食い合ってくれという希望を抱かせるまやかしのスキル。
もしプリテンダー戦争が発生するなら★★★★★筆頭。
・偽装工作
★★★★☆
これがあるだけで真名看破を圧倒的にされにくくなる便利スキル。
ただしこれを使用できているという時点でプリテンダー宝具を使用/公開していることは前提なので、宝具隠匿や正体隠匿には無意味。
絶対に真名看破されたくないという人向け。
・小特性特攻/防(任意)
☆☆☆☆☆☆判定不能☆☆☆☆☆☆
私が宝具で使うためだけに作ったスキル。普通に取れたらバランスが崩壊するのでなんか……こう……イベントとかで……
でも特定の属性に特効を持つだけじゃなくて相手の属性を看破して攻撃したいときとかあるじゃん? そういう気持ちを叶えてくれるスキル。夢がある。
みんな、サプリメント、作ろう!
・手練
★★★★★
てだれじゃなくてしゅれん。みんな読めたよね?
はっきり言ってオーバーパワーだが、効果としては地味。失敗したときのことは考えないものとする。
きのこ。
一個下の猫騙しもそうだが、幸運が低いキャラクターとプレイヤーは使用を控えるように。ギャンブルは身を滅ぼします。
・猫騙し
★★★★★
上とワンセットでどうぞ。
こっちのほうが失敗したときの致命傷度合いが高いが、同じくらい効果は地味。
・蜘蛛の巣
★★★☆☆
概要看破情報と自身の情報を流せなくなった代わりに《攻撃》タイミングで使用できるようになった〈情報流布〉。
戦闘時にも情報の受け渡しができる点は評価できるが、基本の使い勝手は〈情報流布〉のほうが上。
きちんと考察点の管理ができるキャラクターや戦闘中にヘイトコントロールをしたいキワモノ向け。
・反動物理/魔術攻撃
★★★☆☆
通称「はかいこうせん」。溜め攻撃より使い勝手がいい分防御面は一層薄くなるようになった。
ここでこのサプリメントを作るときに意識したことその1、物理と魔術の違いを明確化する。
このスキルでいうと、魔術攻撃は物理攻撃に比べて対魔力の分だけバリューが低いので、スキル攻撃ではちょっと色を付けてやることにした。
高火力は物理攻撃だけの十八番ではない。
・崩し物理/魔術攻撃
★★★☆☆
開発コードネームは「マトにかける」攻撃。任侠モノすぎたのでNGに。
通常攻撃よりも弱い代わりに相手の防御力を下げる。ただし次の自分の手番までに他の人が殴らないと効果がないというピーキーな性能。
誰か一人でも殴ってくれれば概ね黒字になるので、積極的に同盟したり協力したりしてほしいなという制作者の気持ちがこもっています。
魔術のほうが物理よりも安い分この手のスキルとしては使いやすく、マスターとサーヴァントが協力して同じ敵を攻撃するシーンなどが見れるかも。
・超反応
★★★★★
手番を増やせるスキルは神。ブッダもそう言っています。
この方向にゲームを拡張していくと無限にアッパー調整がはいり、N◯VAみたいになるので作りたい気持ちを必死に抑えた。後半にあと2つ出てきます。
でも結局殴っている方が強いので、相互ヒールは程々に。
・黄金律
★★☆☆☆
あなたはこのスキルを見ていると徐々に知らないおっさんの顔が浮かんできたことと思います……おそらくその人はラーメン屋です……
・高揚物理攻撃
★★★☆☆
テンションが上がる割に大体の場合強くなるのは次の防御判定、それが高揚。
効果量は大きく、ターンをまたいで維持される代わりに一度だけなので相手の決定打が飛んでくるタイミングなどに打つのがよろしかろう。普段遣いするにはちょっと重たいのでお財布と相談してね。
・麻痺魔術攻撃
★★☆☆☆
デバフのほうがバフより強く見えるという人間心理を反映して、物理より重くされた非業のスキル。
実際のところ即効性があるので強いという説があるが、さすがに重たいか。
物理はバフ、魔術はデバフの法則は気に入ったのかこの後も出てきます。
・形勢逆転
★★★★★
魔術スキル・英雄点3・MP2という高い壁を乗り越えた先にあるだけあって強力なスキル。
相手の得意分野ではなく苦手分野で勝負するとき、サポートしたいとき、嫌がらせをしたいとき、様々な状況にフィットします。
・信仰の加護
★★★☆☆
その英雄点でやることか……? という感じが否めないスキル。
自分自身にデバフをかけたがるサーヴァントが多いため不当に高くなっている気がするが、採用したらしたで縁の下の力持ち的な役割を果たしてくれるであろう。
どっちかというとこういうフレーバーがあると楽しいよねと私が勝手に考えている。
・怪力
★☆☆☆☆
やりたいことに対してデメリットがでかすぎる。
とはいえ狂化という偉大な壁があるためあまり強くもできない。
天性の肉体が神性よりのスキルだとしたらこっちは魔性よりのスキル。もうそのフレーバー以外味はあんまりしないよ。
・宣名
★★★★☆
そろそろ名乗りあげに効果をもたせたくないか?
効果量が大きく、手番も消費しないため気軽に積んでいける自己強化スキル。最初に使うもヨシ、要所で使うもヨシ。
作る側としては、1回こっきりのスキルのバランスは何もわからないため観測気球として投げたみたいなところがある球。
・加速物理攻撃
★★★☆☆
純粋に〈先の先〉よりコスパがいいので強い。
とはいえ問題も抱えており、1ラウンド目には足は遅いまま、ダメージを通さないといけない、他の攻撃スキルと両立できないなどの制約がきつい。
特に〈溜め攻撃〉や〈反動攻撃〉とコンボできないため、純粋に足が早くなる以外のことは一切ないのが取得を悩ませる。
・鈍足魔術攻撃
★★★★☆
加速に対し、相手を遅くするデバフは〈石化の魔眼〉以外に存在しないため優位性がある。
多人数戦だとデバフであることの強みが出やすいため、そういう場面に打っていけるとベネ。
仮想敵になるとにかく早い相手は柔らかめなことが多いのも追い風か。
・◯◯弱点シリーズ
特定のデバフに弱くなる代わりに英雄点がもらえる異色のスキル。
ある意味誓約の類似品とも言えるかもしれない。
刺さるときついのはどれも共通しているので、各スキルには個別評価と一言コメントだけ。
〈毒弱点〉
★★☆☆☆
自前でデバフ解除できるスキルを持ってこないとそのまま死因になるまである。
〈呪い弱点〉
★★★☆☆
比較的マシなほう。とはいえ呪いという変調が優しいだけという感じもある。
〈拘束弱点〉
★★☆☆☆
相方の死因になりがち。もとの変調は優しいのにこれを取るだけで一気にきつくなる。
〈封印弱点〉
★★★★☆
これを取ってるキャラクターが他に2つパッシブ持ってる場合ってあるんですか?
〈弱体弱点〉
★★★☆☆
効果量が小さくあんまりきつくないともっぱらの噂(情報収集判定目標値10)
〈魅了弱点〉
★☆☆☆☆
味方を殴らないだけ有情。
〈即死弱点〉
★★★☆☆
刺さると死ぬが、即死の方の出現率が低いのでまだマシ。
〈流出弱点〉
★★☆☆☆
刺さると死に、流出は出現率が高いので死にます。
〈麻痺弱点〉
★★★☆☆
1回こっきりなのでかなりマシだが、麻痺自体がきつい。
・麻痺耐性
★☆☆☆☆
これはリストにあるだけで仕事をしているというやつであり、それ以上ではありません。
・集合体
★★★★☆
ダメージリダクションの新形態。とはいえこのレベルの攻撃に何度もさらされると容易に死ねるので過信は禁物。
相手にバレないのでダメージ計算を狂わせるのにも使えます。
・群体
★★★★★
このジャンルはこいつが極めた!
〈集合体〉もそうだが、あくまで攻撃にしか効果がなく、自傷ダメージのたぐいは避けられないので注意。
・通信魔術
★★★★☆
自分以外にも使えるすごいヤツ。使い方は無限。
歩いていったほうが早いことも多いのでご利用は計画的に。
・精神汚染
★★★★★
他人に怪文書を送る以外で嫌がらせをすることができます! 実質無料!
通常手段での付与よりコスパは悪いのと、遠距離接触でしか使用できない点にご注意。
・カリスマ
★★☆☆☆
基本的に殴ったほうが早いし強い。加えて自分のほうが早くないと効果がない。
爆発力はあるので展開次第か。
・観察眼
★★★★★
うおおおおおおおお手番追加だあああああああ!
これを持っているだけで攻撃を抑制できるので強い。使いすぎて枯死しないように。
・混血
★★☆☆☆
男の娘が合法化!
・皇帝特権
★★★☆☆
とにかくダイスを振りたい強欲なあなたに。
ランダム性があるぶん効果は高めになっているので、あなたがマジの皇帝なら神にも悪魔にもなれる。
・矛盾精神
★★★★☆
自身対象のサポートスキルの効果を倍加するパッシブ。
効果を実感する前に出血死すること請け合い。
こいつが実質手番追加の最終形態です。
・公園化
★★☆☆☆
公園化ってなんだよ。
・高速道路化
★★★☆☆
高速道路化ってなんだよ。
・地下化
★★★★☆
地下化ってなんだよ。
・地形適応三種
★★☆☆☆~★★★☆☆
あんまり活躍の機会はないと思われる。
・星の開拓者
★★★★☆
一瞬だけ世界を救えるスキル。
消費も制限も特段に重たいが、どうしても世界を救いたい人向け。
たまにはプレイしたゲームの感想などをつけようと思った。
というわけで第一回はPathfinder:Kingmakerだ!
昨年末のEPIC配布でもらったものをやったので、Steam版を貼るのは不義理な気もするがまあよかろうなのだ。上記ページでは英語のみに見えますが、実際のところはSteam版でも日本語あります。ていうかテキスト多すぎて原語だとクリア不可能だったと断言できる。
ジャンルはRPG。斜め上視点のアイソメトリックRPGで、発売当初はリアルタイム戦闘しかなかったんですが、アプデでターンベースにも対応されたというちょいと複雑な経緯をたどったゲーム。内容も輪をかけて複雑だよ。そういうのが好きな人向け。
同名のTRPGであるPathfinderRPGを忠実に再現したというのがこのゲームの売り。PathfinderってなんじゃらほいっていうとD&D3.5版を魔改造したとにかくデータとデータとデータとルール! みたいなゲームなので、とにかく外部ソースでもなんでも参照しながら成長に頭を悩ませて……となること請け合い。そういうのが好きな人向け(2回目)
参考:
prd.qga.me
Pathfinderは一部の拡張以外は全部Web公開されていて日本語版もあるのでちょっと興味の湧いた人はこっちを見てみるといい。
じゃあデータをこねくり回して遊ぶゲームなのかというとそういう側面もあるんだけど、主軸には一本筋の通ったストーリーがある。はじめは何者でもなかった主人公が一癖も二癖もある仲間に振り回されたりひどい目にあったりしながら領主になって、王にまで成り上がっていく物語は、善人プレイも悪人プレイもできる幅広い選択肢もあってとても訴求力が強い。
嫌いなNPC? 殺してしまえ。それか「もう顔も見たくない」って言えば出ていってくれる(選択ミスで数度忠臣を追い出した王より)。ただし困るのは自分だ! 各キャラクターごとに思想信条を持っているので、みんなにいい顔をすればいいってもんじゃないのが悩ましい。
ぶっちゃけこのお話でTRPGキャンペーンやりてえよ! それくらい完成度が高かった。1-20レベル対応ロングCPですよろしくおねがいします。
クリア時のプレイタイムは約5Days。100時間RPGの売り文句は伊達じゃない。セーブアンドロードして吟味してる時間はここには含まれていないため、実プレイ時間は倍ほどかかっている気もする。
こんな感想見に来ている時点で言わなくてもいいことかとは思いますが、攻略情報を探す上で、クラス:キネティシストおよびカリッカ/カネーラ姉妹はDLCを入れていないと出てこないことに注意。一番上にヒットするWikiでは当然いるものみたいに書かれていますし、なんならOPで顔出しまでするのに選べないし関連クエストも発生しません(2敗)。
以下ラストまでのネタバレを含む詳細な感想
リンジィなんで死んでしまうん……
トゥルーっぽいナイリッサルートで完走しましたが、主要キャラで死んだのはガレス君(4章で先に一人で子宮に行かせた)とオクタヴィア・レコンガー組。軽症ですんだ……(済んでない)
最初は攻略なんかも縛って(上述のPRDJサイトは別として)やっていたんですが、首都防衛している間にガレス君が死んで茫然自失としながら生存ルートを探してWikiを見ました。そこからはもう坂を転げ落ちるように首っ引きだったよ。
と、いうのもですね。選択肢一つで人が簡単に死ぬんですよこのゲーム。ついさっきまで謁見室でそばにいてくれた副官でも容赦なく。キャラクターが魅力的だったがためにわたしの精神は耐えきれませんでした。
とはいえガレス君はセーブデータを分けてなかったことにより救う道はなく、オクタヴィア・レコンガー組に関してはなぜか最後の仲間クエストが発生しなかったのであれーおかしいなと思ってたらまさかのラスダンで死亡イベントと言うね。不可逆なタイミングでかましてくれますよこのゲームはほんともう……!
ピタックス編はラッシュライト・トーナメントが発生しないせいでピタックス領土に入れないまま詰むとかいうバグも一度分ででっかくロールバックしたし、散々ですね。みんな、セーブデータはこまめにわけような!
難易度についてはノーマルで王国運営だけ途中で易しいに変更しました。いやこれ、D20を解決時に振って判定するというシステム上セーブ・ロードでなんとでもなるので、ならもうかんたんにしちゃうか! というところです。自分の性格上セーブ・ロード縛らないと無限に試行するに決まってますからね。
イベント総数の少なさや、時間制限の関係上王国運営は一気に解消せざるをえないシステムのせいですさまじい水増し感があったのも事実です。ボードゲーム風で最初の手触りは楽しいんですけどね、王国運営。軌道に乗ってしまえば同じことの繰り返しが延々と続くので最後はもう日付をスキップし続ける機械になっていました。3以降のペルソナで何度となく味わった味……
戦闘難易度はめっちゃ高いゲームですが、主人公以外全員傭兵とかやったら多分めっちゃ楽になると思います。プリビルドの仲間たちとの旅路は楽しいけどデータ的正義ではない。不意打ちも増援も許す、だが脱出できないダンジョンだけは許すな。
最終的に主人公は鎧なしなのにAC70超えとかいう要塞から足が生えて歩いてきたみたいな硬さになりましたが、マジックアイテムいっぱい手に入るレギュレーションで高レベルまでPathfinder遊んだらこうなるんだろうなあと思ってビルドの楽しみはお腹いっぱい味わいました。本家よりもクラスもサブクラスも少ないけどよく頑張ったと言いたい(本家が多すぎるだけだ)。
総評としてはとてもたのしいRPGでした。続編
も日本語化が来たらぜひ遊びたいですね。クラスも更に増えて、今度は王国じゃなくて十字軍運営だとか。
DMM~~~~頼むぞ~~~~
星を見るように敵を撃つ。星をなぞるように敵を斬る。
スター・スターシアの意識は戦場で急浮上した。過熱したミストエンジンの熱が彼の体温となり、操縦棺の中でどろりと首をもたげた。
壊れかけのレーダーが一度警告音を上げたきり沈黙する。FCSに映るのは数十……いや百機以上の敵性反応。無線からは悲痛な報告がいくつも流れてくる。
シュヴァルベ・ドライの侵攻。テイマーズケイジの崩壊。起動しないグレムリン。……だが、錆まみれになったスターシアの身体は奇妙なことにまだ動くようだった。
誰かが修繕してくれたのだろうか。戦場において事切れたのを最後に、スターシアの記憶は途切れていた。それでも、戦い方は覚えている。ウェポンラックからパンツァー・クリンゲを引き抜く。
剣が一本あれば戦える。戦わなければならない。スター・スターシアが目覚めさせられるとすればそれは戦いが起きたからであり、戦うべきときだからだ。傭兵に身をやつしたときから、その論理だけはいつも明確だった。
管制系に電源を通し、エンジンに圧力をかける。無限軌道が数度空転した後、ガッチリと地面を噛みしめる。スターシアは眠っていたハンガーを飛び出し、サイレンの鳴り響くタワーの中腹に姿を表した。
防衛施設は既に敵の猛火のさなかにあり、沈黙しているものも多い。だが、その死骸を一つ踏み越えるたび、崩れ落ちたシェルターの脇を通るたび、機体の中の圧力は高まり、吐き出されるときをいまかいまかと待ちわびている。
シュヴァルベ・ドライの駆動音が近づいてくる。今にも敵機を視界に捉えんとしたとき、通信機の向こうが湧きはじめる。援軍。増援。タワー各地のグレムリンたちが徐々に再起動を始めており、百を越す敵機に噛みつき始めていると。
スターシアは叫んだ。反抗の狼煙の一つとならんとして。数多の傭兵の一人として。名もなき星屑となるものとして。
「こちら傭兵、スター・スターシア! 本機はこれより交戦を開始する! 繰り返す! こちら、傭兵、スター・スターシア! 本機はこれより交戦を開始する!」
ミストエンジンの加圧に呼応するようにして胸が高鳴り始めていた。この時を待っていたのかも知れない、とスターシアは思った。
希望も、未来もない。過去の傷跡に追い立てられるような戦い。砂漠に落とした宝石を探すような、星空を見上げるような、そんな戦いを。
この時を。待っていた。
翌朝、まだ日も昇りきらないうちに豪樹は頭を蹴り飛ばされて目が覚めた。
「起きろ、豪樹。ミニ四駆勝負するぞ」
「いててっ! 蛍じゃねーかよ。こんな夜に走るのかよ!?」
「そう。今じゃないと駄目なんだ。ほら、いつもの練習場だ。急げ」
「お、おう。わかったよいくよいくよ」
駆け出していく蛍の後ろを号機はあくびをしながら追いかける。蛍がミニ四駆に本気になってくれるのは嬉しいことだ。気合を入れるために豪樹は自分の頬を叩いた。
練習場で待っていた蛍は、手のひらの上にミニ四駆を載せていた。ガトリングもついていない、特殊な形状でもない。一般的なやつだ。
「実は、密かに機体を作っていた。インチキはしていない。ちゃんと手で作った。これで勝負。いいか?」
豪樹の眼にはたしかにわかった。シャーシを削った跡、走り込ませたヘタリ具合。蛍がこのために調整を重ねていたことが。
「お、ちゃんとした車体作れるんじゃねーかよ!やったな蛍!」
「蛍は賢いからなんでもできる。エライだろう。」
あんなものを見てしまえば、眠気も一瞬で吹き飛ばされる。やる気百倍だ。
「じゃあ勝負だ」
「手加減はしねーぞ。いっけーーー! ブレイブハァァァァァトーーーッ!」
言葉通り手加減なしで豪樹は駆け出していく。序盤は豪樹の有利で角を曲がる。けれど、蛍の機体も確かに後ろについてきている音がする。モーターが回りタイヤが地を噛む音が。
「やはりおまえはすごいな!!お前のこと好きだったよ!!」
蛍の声は弾んでいて、嬉しそうだ。豪樹も嬉しかった。レースを知らなかった少女が、ここまで育つなんて。
「オマエの本気を初めてみたぜ。これからもずっと一緒だぜ、蛍! あ、あれ?」
逃げ切ってゴールを切った愛機を見送り、二着の蛍を褒め称えようと豪樹が頭を上げた時、すでにそこには機体だけが残されており。蛍の機体もまた、ゴールを切ってもその先の二週目にまで、走り抜けていく。
「ほーたーるーーーー!!!」
レース場にはただ一人。叫ぶ豪樹と、並走する二台のミニ四駆が朝日を浴びて照らされていた。
Only One Summer's End.
正晴は薄明の空をみあげていた。花火と……それと、どこか遠くで光がいくつかきらめくのをずっと屋上で眺めていた。
もう、このままここで一晩を明かそうかと思った、そんな頃。戦闘を終えた静が、最後の言葉を伝えに戻ってきた。
「ただいま」
「おかえり。随分と遅かったじゃないか」
「ええ。でも安心して正晴。あなた達の世界はずっと続くわ。いつまでも。いつまでも」
「やりきったんだな、静。さすが、俺の幼馴染だよ……期待を裏切らない」
静は笑った。もうなにも思い残すことはないというように。
「世界の危機が去ったんだから幸せを噛み締めて、なんて事は言わない。ただ、せいいっぱい生きて。それがワタシの願い。そして想い」
きっと静はもう長くないのだろう。けれど、あえて答えを聞きたかった。正晴は問う。
「君はどうするんだ? これから」
「どうしようかな?」
「はぐらかさないでくれよ、お前は――」
その瞬間、静の最後の思考が流れ込んでくる。
これ以上、正晴の事を縛る事はできない。ワタシがいた記憶は彼の将来にないほうがいい。正晴の記憶から自分を消して、そして……
「さようなら」
静の体は静かに夜空に透けていく。
朝、早い時間にひかりちゃんが私を起こしに来た。平和になったんだ。これでまた一緒に過ごせるんだ。結女はうれしくなって一通りはしゃいだ後、二人同じベッドで昨晩は眠った。
「おはよう、結女! もう、夏休みだからっていつまでも寝てないの!」
「安心したらぐっすり寝れた~~ひかりちゃんは早起きだねぇ……結女もうちょっと寝たい……」
「もう……こっちはヒヤヒヤだったってのに……ま、そこが結女のいいところだよね」
「ひかりちゃん、夜も言ったけど……おかえり!」結女は寝癖でぼさぼさの髪を直さずにへ~~と笑います
「ただいま、結女!」
結女の髪は寝癖でぼさぼさだ。他方、光里も夜間飛行で乱れ放題である。光里は髪を二人分まとめてNDエレメント操作で整え、太陽のように明るく笑みを作ると、まだベッドから体を起こしたばかりの結女に抱きついた。
「やーひかりちゃんは魔法使いさんだねぇ、結女毎日髪整えるのお願いできちゃう」
背中をポンポン優しくなでておこう。この子は頑張ってきたのだ。たくさん。抱きつかれたまま徐々に重くなる光里の体重を結女は嬉しく思った。
「えへへ、あたし、すっごく頑張ったんだからね! だからいまだけ、ちょっとだけ……」
けれどそれは彼女が自分の体を支えられなくなったことの証左で。抱きしめたまま光里の身体は徐々に朝日に溶けるようにほどけて消えていき……頬を伝う、それはきっと嬉し涙が一粒落ちた跡には、あの日見た夕焼けのような色の、小さな髪留めが一つ。
朝日を照り返してキラリと光ったそれは一瞬剣のようなきらめきを放ち、結女の腕の中にポトリと落ちた。